相続時精算課税制度とは?住宅の売却時にも活用できます!
相続時精算課税制度とは?住宅の売却時にも活用できます!
みなさんは、「相続時精算課税制度」という制度をご存じでしょうか。
この制度は、財産の贈与の際に利用できる制度です。
そこで今回は、相続時精算課税制度について解説します。
ぜひご覧ください。
□住宅の売却にも活用できる相続時精算課税制度とは
通常、財産の贈与の際は贈与額から基礎控除額110万円を差し引いた金額に贈与税が課税されます。
これがいわゆる「還暦課税」という課税方式です。
ただ、一定の要件を満たせば、「還暦課税」ではなく「相続時精算課税」という課税方式を選択することも可能です。
相続時精算課税制度は、贈与時に発生する贈与税の支払いを相続時まで先延ばしできる制度です。
相続時精算課税では、2,500万円までの贈与が非課税となります。
贈与額や相続遺産の総額によって節税できるかどうかが決まるので、制度の仕組みをよく理解してから利用しましょう。
還暦課税は少額の贈与の際によく利用されますが、相続時精算課税は一括して大きな資金を贈与するケースに向いています。
不動産購入のための頭金のような多額な資金を贈与したい場合に利用できるでしょう。
ただ、要件として、贈与者が60歳以上の親または祖父母であること、「受贈者」が贈与者の推定相続人である20歳以上の子または孫であることが求められます。
□活用する際の注意点とは
一度「相続時精算課税制度」を利用してしまうと、それ以降は110万円の控除額が設けられた還暦贈与は一切行えなくなります。
この制度を利用するかどうかは贈与税の申告時に選択できますが、一度選択すれば還暦贈与を行えなくなるため、慎重な判断が必要です。
また、不動産相続において有利な制度である、小規模宅地に関する特例が受けられなくなるというデメリットも存在するため、税理士をはじめとする専門家との協議が必須となります。
相続時精算課税制度による住宅の贈与を受けた後、その住宅を売却することも可能です。
その際、住宅の贈与を受けた時点での評価額を相続財産に加算して、相続税を計算する必要があります。
ただ、住宅の贈与時にこの制度にもとづいて支払った贈与税がある場合は、その贈与税額を相続税額から控除できます。
また、土地を譲渡するわけですから、当然譲渡所得分の所得税の申告も行う必要があります。
□まとめ
本記事が皆様の参考になれば幸いです。
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